Information

【就活】アイリストは何才までできるのでしょうか

 

 

年々、スクールのお問合せの中で多くなってきているのが、「美容師免許を持っているのですが、アイリストは何才までできるのでしょうか」というものです。

 

 

アイリストは、他の美容施術に比べて、体力的に非常に楽です。美容のお仕事が好きな方でも、立ちっぱなしや中腰の姿勢が辛かったり、美容師の手荒れなどが原因で辞めざるを得ない方がいます。アイリストは座った状態でできる仕事ですし、手が荒れたりする心配はありません。

 

 

ですが、もし、アイリストの寿命を決めるとしたら、それは「老眼問題」でしょうか。老眼が始まる年齢は個人差が大きく、30代~60代と言われています。「30代?早い!」と思われるかもしれませんが、当校の受講生様や併設サロンアントスのスタッフの中には、30代前半で老眼鏡をかけなければ、装着ができない人が年々増えています。

 

 

老眼のレベルは、新聞やスマホの文字は十分裸眼で読めても、アイリストの仕事はさらに細かい仕事をするために、施術を行う際には老眼鏡をかけるのが日常になります。特に、ボリュームラッシュを導入していたり、施術室が暗かったりすると、老眼になるスピードが速くなってしまうのではないでしょうか。

 

 

目のためには、施術室の光源はなるべく自然光が使用できるようにし、部屋全体が均一に明るくなるように、天井に直付けのシーリングライトが望ましいと言われています。シャンデリアなどはオシャレですが、照度自体が足りていないことが多く、手元灯を常に使用しなければならなくなり、目の疲労度が増す可能性があります。

 

 

シャンデリアはサロンの玄関やカウンセリングコーナー、メイクコーナーなどで使用し、施術室はアイリストの目が疲れないように配慮することが必要です。また、手元灯が明る過ぎると、お客様が眩しかったり、暑かったりする場合がありますので注意しましょう。

 

 

まつげエクステはお米に顔を描くような繊細な仕事ですから、老眼問題は避けて通れませんが、なるべく目が悪くならないようにすることが、アイリストを長く続けていく秘訣です。目が悪くなると、肩や首の凝りなどが起こるようになり、背中や腰の痛みなどに繋がる危険性があります。肉体的にはこのようなことクリアできれば、一般的な仕事と同じように60歳までは仕事にできると思います(注:筆者当校校長中島は40歳でこの道に入り、今年54歳の現役アイリストですが、65歳までは現役続行の予定です)。

 

 

また、精神的にタフな部分も必要です。私たちが接するのは固定のお客様ばかりでなく、常に新しいお客様と接していくことになりますので、人疲れしやすかったり、初対面の人とコミュニケーションを取るのが苦手だったりすると、疲労感を強く感じるかもしれません。

 

 

さらに、お客様のご要望に応えつつ、時間内に確実に施術を終わらせなければなりませんので、緊張の連続となります。失敗は許されない職業になりますので、万が一失敗しても、悩むより(悩んでも解決しないことばかりです)スパッと気持ちを切り替えて練習に励むなど、前進し続ける強靭な精神力が求められます。

 

 

最近では、ネット予約が当たり前となりましたので、自分の予約状況が常に晒されていることになります。スタッフが複数いる場合は、アイリストの人気度合いが一目瞭然となります。いつも予約でいっぱいのアイリストもいれば、そうでない人もいて、というような状況が第三者の目にさらされてしまう職業はそんなにはありません。また、大手ポータルサイトを利用した集客を行なっているサロンがほとんどになりますが、口コミ欄に良いことばかり書いてもらえるとは限りません。思わず仕事を辞めたくなってしまうような非難を受けることもあるかもしれません。

 

 

アイリストだけでなく、美容を生業とし続ける人たちのほとんどは、肉体的にも精神的にも、タフな人たちと言えるでしょう。自分の手で作り出す美の対価として、施術料金をいただいているのですから、タフでなければ続けられないのは当然といえば当然のことなのかもしれません。ですが、実際に、アイリストを長年続けている人は、自分自身のことをタフだなどとは思っていないことが多く、「いつも元気で、お客様を綺麗にすることに夢中の人」であることがほとんどです。

 

 

では、老眼や精神的な問題以外で、アイリストの仕事が続けられなくなる可能性があるとしたら、どんなことでしょうか。サロンのお客様層と自分自身の年齢が段々と合わなくなってくる点を挙げる人がいるかもしれません。多くのまつげサロンのお客様の年齢層はいわゆるF1層(20歳~34歳)です。アイリストの年齢も20代が多く、自分自身の年齢が30歳に近づいていくと、転職を考え始めたり、アイリストそのものを続けていくかを考え始める方もいるでしょう。

 

 

回転率重視系のまつげエクステサロンは、20代前半の頃に勤めるにはいいかもしれませんが、朝から晩まで7~8人のお客様を常に取ることに疑問を感じるようになったり、もっとデザインや技術力などを磨いていきたいと考えるようになったり、ひとりのお客様にじっくり向き合うような仕事がしたいと思うようになるのは自然な流れです。

 

 

周りのスタッフやお客様を見渡しても、自分の年齢に近い人が少ないと、自分自身の将来を重ね合わせることが難しいのは当然ですよね。私中島も会社員時代は、自分より年上の女性管理職を見て、「あそこまでは行けるんだ」と思っていましたから。もしも、自分の周りが若い女性だけで、管理職は男性だらけなら、その会社で管理職を目指そうなんて思わなかったでしょう。

 

 

男性の中に混じって、企業戦士と言われるくらい仕事一筋だった私ですら、そのような状態ですから、女性ばかりのアイリストだと、自分だけが年を取っていると感じるのは辛いかもしれません。ですが、私のような「若い人と時間を共有したい」と考える50代もいるのです。アントスのお客様は、F2層(35〜49歳)が比較的多いですが、やはりお客様の人数的に圧倒的に多いのはF1層です。働くスタッフも20〜30代ですので、常に若い人たちと一緒に過ごしているので、非常に勉強になります。が、スタッフとして採用されるかと言えば、やはり30代半ばになると厳しいものになるでしょう。

 

 

ですので、サロンに就職する際には、長く働けそうなお店を選ぶのもひとつの方法です。容姿が20代〜30代前半くらいに見えれば問題ありませんし、老眼も進行しないよう、常に自制するようにすればよいことです。精神的には強くなっていくしかありません。年を取れば取るほど、肉体的には不利になっても、精神的には有利になっていくのが普通です。アイリストのお仕事でなくても、年齢を重ねるごとに、精神的に成熟していることを企業側から求められますものね。

 

 

このように、「アイリストは何才までできますか」と問われれば、「一般企業で働くのと同じように、心身ともに健康であれば60歳までは大丈夫です」だと言えます。もし、それよりも早い年齢を考えるのでしたら、他の職業でも、同じように早期リタイヤする可能性があなたにはあるかもしれません。

 

 

たった1度の人生です。アイリストという仕事が本当に好きなのでしたら、迷うことはないのではないでしょうか。まだ、アイリストをやったことがないので好きかどうか分からないという人は、「好きになる努力をする覚悟をすること」です。このような思考を持っていると、「できないから辞める(できないのではなく、やっていないからです)」などという理由で時間とお金を失うことが避けられます。

 

 

好きなことが見つけられて、好きなことで稼げて、今日も「行ってきます」と言って、出かける場所があるのは本当に幸せなことです。

 

 

埼玉県さいたま市大宮駅東口徒歩2分 まつげエクステ&パーマのスクール「アントス・インスティテュート」でした。

 

 

【よく読まれている関連記事】

◆【ブランディング】強みが活かせる土俵に上がる

◆【まつげパーマ】得意分野の広げ方

◆【施術スキル】サロンの安定経営は技術的弱点の完全克服から

お問い合わせはこちら