美容師からまつげ技能者に移行すると、
今までとは随分勝手が違うことに驚かれる方が多いです。
まず、美容室のように、まつげサロンにはディーラーシステムがありませんので、
自分が欲しい情報は、自らが出向いて行かなければ、
いつまで経っても手に入れることができません。
なので、卒業校や知り合いの同業者と交流を続けていくことは非常に重要です。
よい商材はどんどん出てきますので、
新しい情報を積極的に取り入れ
ご自身のサロンに相応しい商材・消耗品・道具などを選んでいきましょう。
デザインスキルと商材調達力
ココイチがチェーン展開して成功している秘訣は、部外者に展開させるのではなく、自社のスタッフに展開させている、いわゆるのれん分け制度を採っていたり、特別美味しくはないけど、オーソドックスな味をベースに、いろんなトッピングがあったり、季節メニュー等を入れて飽きさせないような工夫を行っていたり、理由は複数あります。
ですが、注目すべきはルーの調達で、なんとハウスとの連携があるからなんですよね。
カレールーを安定供給してもらえることが、日本内外のココイチの安定経営ができている大きな理由のひとつになっています。
まつげエクステのデザインは、技術力やデザイン力だけでは、安定した供給ができません。
いつも確固たる安定性が約束されている商材会社との連携があって、初めてお客様からの信頼を得られます。
接着剤や仮毛が届くたびに、首を傾げるようなものでは、デザインも技法もあったものではありません。
商材の質もそうですが、量の確保ができなければ、サロンの安定経営は見込めません。
技術系の授業の際に、どのメーカーがいいのかや、どんな商材がいいのかなどはよく質問を受けますが、「量と質の安定供給が約束できる会社であること」をお伝えしています。
四六時中品切れを起こしていたり、安定性に問題があるクオリティーならば、それはそのまま自店のクオリティーになります。
また、質問に対して迅速で的確な対応ができ、場合によってはリコールにも応じる姿勢があるかどうかは、非常に大切なことだと考えます。
過去にリコールがあったかどうかは、リコールそのものが汚点なのではなく、のらりくらりと逃げる会社もたくさんあるのですから、回収に応じる会社なのだという見方もできます。
実際に、「すぐに取れた」、「カールのへたりが激しい」などのクレームがサロンに入れば、サロンはそれに無償で応じるわけです。
ひとりふたりのお客様ではない状態になれば、サロンの経営そのものが危ぶまれることさえあります。
美意識の高い日本女性は、デザイン性豊かなものが大好きです。
まつげエクステにもそれを求める女性はたくさんいます。
デザイン力を本気で上げようと思ったら、安定した商材供給が必要です。
商材によるものなのかのジャッジがすぐにできる方が、お客様への対応も的確に行えます。
デザインスキルを上げる際には商材調達力も同時に上げる必要がありますね。
- 商材会社との連携があって、初めてお客様からの信頼を得られる。
- 量と質の安定供給が約束できる会社を選ぶ。
- 質問に対して迅速で的確な対応ができ、場合によってはリコールにも応じる姿勢があるかどうかは、非常に大切。
- デザインスキルを上げる際には商材調達力も同時に上げる必要がある。
・販促や経営を中心に学びたい方
・オーナーとしてサロンを立ち上げたい方その他のコースはこちら
賢い商材会社の選び方
昨今のメイドジャパンブームや安全性の再認識を強化せざるを得ないような食品問題などもあり、お客様がサロンを選ぶ際の基準が変わってきています。
サロンや技術者が商材を選ぶ際には、「低刺激」、「安全性に考慮した」、「優しい」などというイメージ的な文言ではなく、「日本製」、「医療用グレード」、「アルコールフリー」など、成分や品質を確かめて購入することです。
日本製と記載がなければ、韓国その他で作られたものでしょうし、医療用グレードでなければ、工業用グレードの接着剤、○○フリーでなければ、その成分は入っているということです。
スーパーで野菜を買うときに、無農薬有機野菜と表示されていなければ、農薬野菜ということになる、と同じです。
ですが、「農薬を使用しています」と表示することはありませんよね。
まつげエクステ用の商材は化粧品ではなく、雑貨扱いとなりますから、製造する企業は成分を公開する義務がありません。
ですが、「MSDSを出してほしい」とお願いすれば、出してくれます。
ここで、すぐに対応してくれないようなメーカーとは、お付き合いしない方が賢明です。
お客様に何かあった場合、どんな対応をされるのかは目に見えています。
また、商材会社は母体が何であるかも重要です。
商材会社そのものであるだけでなく、スクールやサロンなどが母体である場合もあります。
それぞれのメリットやデメリットがあります。
商材会社のみでやっているメーカーの強みは何といっても専門性に長け、ロット数が多いため、在庫が豊富であると同時に、成分的にも安定しやすいことです。
「在庫切れは縁の切れ目」と言っても過言ではないくらい、サロン経営者にとっては大変な問題です。
グルーは鮮度が命なので、サロン内にグルーの在庫を抱えたくないのですが、いざ注文となった場合に在庫がなかったら、どんな管理しとんじゃって言いたくなりますよね。
スクールやサロンが母体の場合、ロット数が少ないため、在庫切れを起こしたり、グルーの中身にバラつきが出たりするのは仕方のないことです。
ですが、サロンが母体の場合は、サロンワークに対応できるグルーを作ることができます。
3週間経ってご来店されたお客様のまつげの状態をリアルに見ることができます。
しかも、その数が、10人、20人ではなく、100人単位で見られますので、データ化すればかなり信憑性のあるものができると思います。
そして、グルーの適量や使いこなしなど、施術スキルによってアドバイスができます。
そう、毎日現場に出ている人間にしか分からないことが商品に即反映できるのが最大の強みです。
グルーを購入する際にはその会社がどんな会社かまで調べる必要があります。
私たちが施術する部位は人間の急所である目ですから、よく分からない成分のものを使用したり、安全性や快適性に自信のない技法で施術することはあってはならないですよね。
サロンが選んだものを信じて、お客様は目を閉じてくださっていることを忘れてはならないですね。
この授業では、商材を選ぶ際のポイントや使い方などをお伝えしていきますが、ひとつのメーカーに固執するのではなく、よいものは次から次へと出てきていますので、基準となるものをご自身の中に持てるようになってほしいです。
その基準が明確であればあるほど、お客様は自店を見つけてくれやすくなります。
そして、定着もしやすくなります。
- 商材を選ぶ際にはイメージ的な文言ではなく、「日本製」「医療用グレード」「アルコールフリー」など、成分や品質を確かめる。
- まつげエクステ用の商材は製造する企業は成分を公開する義務がないが、依頼すれば「MSDS」を出してくれる。
- 商材会社は母体によりそれぞれのメリットやデメリットがある。
- サロンが選んだものを信じて、お客様は目を閉じてくださっていることを忘れない。
・販促や経営を中心に学びたい方
・オーナーとしてサロンを立ち上げたい方その他のコースはこちら
商材選びはお客様目線で
【サロンワークで使えるまつげ知識講座】 では、まずは、ご自身が立ち上げるサロンに相応しい商材・消耗品・道具などを見極める目を養っていただきます。
特に接着剤はを選ぶ基準はそのサロンのあり方を決めます。
技術者目線のサロンは、施術者のスキル(主にスピード)に合わせたり、持ち重視の接着剤を選定する傾向にあります。
当然、経営的に考えると、スピードと持ちがアップできるのはありがたいですし、お客様も施術が早く済んで、長持ちする方がいいですよね。
ですが、それと安全性とが比例するとは限りません。
よい商材はどんどん出てきますので、常に、「今存在する商材の中で最もこれがよいもの」と言い切れるものを選び取れるようにしていきたいですね。
その他、リムーバーや仮毛もそうですね。
仮毛は、同じサイズのものでも、メーカーによって長さも太さもカール感も違います。
選択基準としては、お客様にご提案していくデザインが作りやすいかどうか、また、作ったデザインが長持ちしやすいかどうか、サロンのお客様層に合う艶感かどうかなどが挙げられます。
ピカピカ光ったエクステが好きな経営者もいれば、ややマットなものだったり、黒々としたものだったり、毛先が細いもの、細めでないものなど、好みも分かれると思います。
オープン前に、どんなお客様層になるのかを考えていると思いますので、そのお客様層に合ったエクステンションを選ぶといいですね。
ツイーザーやコンプレッサーなどの道具やコットン、綿棒などの消耗品も、「コレコレこういう理由があるから、他店で導入していなくても、当店には必要」を明確にしておくことですね。
- よい商材はどんどん出てくるので、常に、「今存在する商材の中で最もこれがよいもの」と言い切れるものを選びとる。
- お客様層に合ったエクステンションを選ぶ。
- 「こういう理由があるから、他店で導入していなくても、当店には必要」ということを明確にしておく。
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