一般のお客様にはまだまだ認知度が低いですが、
一部の技術者の間で積極的に取り入れられているのが「ボリュームラッシュ」です。
アントスのお客様にも1年以上前から少しずつ浸透し、
メンバーやVIPのお客様はかなりボリュームラッシュを支持してくださっています。
サロンにスムーズにメニュー化していくコツをよく聞かれますが、
「自店らしいボリュームラッシュであるかどうか」に尽きます。
ボリュームラッシュで
まつげの分布を変える
まつげの生え方は人それぞれですが、分布はほぼみなさま同じような感じで生えています。
目頭から黒目の目尻よりまではだいたい1~2列、黒目の目尻よりから目尻までは2~4列程度に生えていて、目尻にかけて徐々にまつげが密集していっているのが普通です。
ボリュームラッシュに限らず、エクステで失敗されている方は、この分布の通りにエクステをつけられてしまって、目が離れているように見えてしまったり、顔がのっぺりとした印象になってしまったり、目が細く、切れ長に見えてしまったり、たれ目や眠たそうな印象に仕上がってしまったりしていることが多いです。
ボリュームラッシュの最大のメリットは、まつげの分布を自在に変えることが可能であるということです。
そう、日本人は鼻根が低い方が多く、目の両端にポイントを持ってくるデザインにすると、ヒラメ的な顔に見えてしまう可能性があるのです|д゚)。
中高な印象(鼻を起点として、目や口、眉などのパーツが中央より)に仕上げた方が可愛らしく、若々しく、見える方がほとんどです。
特に一重まぶたの方は、一般的に鼻根が低いため、目が離れて見えてしまうケースが多いだけでなく、まつげがまぶたに押されて目の外側にたくさんのエクステが見えるようなデザインになりがちです。
そこにまつげが生えているから、そのままエクステを入れる、
初めてツイーザーを握ったときのマネキン練習ならいざ知らず、今の時代にこれをお客様にやってはいけませんよね。
ボリュームラッシュはやり方を間違えると、メリットよりデメリットの方が多くなってしまいます。
ですが、ボリュームラッシュはダメージまつげを復活させるための技法はもちろん、デザインを施す上でも、かなりメリットがあります。
アントス・インスティテュートでは【まつげデザイン応用講座】 で学んでいただけます。
- まつげの分布の通りにエクステをつけると失敗する。
- 日本人は鼻根が低い方が多く、目の両端にポイントを持ってくるデザインにすると、ヒラメ的な顔に見えてしまう可能性がある。
- 中高な印象(鼻を起点として、目や口、眉などのパーツが中央より)に仕上げた方が可愛らしく、若々しく、見える方がほとんど。
- ボリュームラッシュはやり方を間違えると、メリットよりデメリットの方が多くなってしまう。
・販促や経営を中心に学びたい方
・オーナーとしてサロンを立ち上げたい方その他のコースはこちら
自店らしいボリュームラッシュを創る
ボリュームラッシュという言葉が一般のお客様方にも少しずつ浸透し、サロンのご予約にも、「ボリュームラッシュでお願いします」という方が増えてきました。
何度か書いてきましたが、「ボリュームラッシュは、まつげエクステンションで目元を美しくするひとつの手段」です。
ですので、サロンによって、手段の使い方が全く違って当たり前なのです。
にもかかわらず、写真を見ただけで、
「あっ、あのサロンのボリュームラッシュだ!」と見つけてもらえたり、「あのお店らしい雰囲気ね」と理解してもらえたりすることが少ないのは、「ボリュームラッシュの技法をマスターした」だけになってしまっているということです。
アントスはボリュームラッシュを導入して、サロンのお客様にお披露目するまで1年半かかりました。
その間は、何をしていたかというと、ボリュームラッシュにはメリットもあれば、デメリットもありますので、デメリットをメリットに変えるためにはどうしたらよいのかや、まつげが減らない技法や根元からコームで(ブラシではありません)、ザクザクとかせるような安全性の高い装着法などを試行錯誤していました。
もちろん、同時進行で、商材選びやデザインなども磨きをかけ、0.05なら〇〇、0.06なら△△、0.07なら□□、というようにメーカーの選定をし、スタッフにも共通認識を持たせられるような、アントスオリジナルのデザインを構築していきました。
最近は私が担当させていただいていますが、眉と目が近く、まつげが太くて長い、そして生え癖が強いので、ボリュームラッシュを付ける際に、自まつげが暴れないように、かなり押さえ込んで装着していきます。
下まつげもほぼ上に向かって生えていますので、下向きに押さえ込んで暴れないようにして、エクステを装着していきます。
上下のエクステとも、アウトラインはそろえ、毛の先端は透け感が出るようにデザインするのがアントス流のボリュームラッシュです。
ボリュームラッシュの商材選びは、毛の先端がそろい過ぎているものは選ばないようにしています。
届いてみないと分からないことが多いので、開封して「あちゃ~」ということが頻繁に起こります。
ダメ元で、スタッフに私の目につけてもらいますが、「ダメだ、こりゃ・・・ スタッフの練習用に決定」になります|д゚)。
ええ、ホウキみたいなボリュームラッシュは人工的で美しくないと判断するのがアントスです。
技法、シートの粘着や幅、ファンの開き方などは技術的に工夫ができても、毛の先端の仕上げ方はどうしようもないんですよね。
自店らしいデザインにするためには、それぞれのお店でこだわる部分が違いますが、アントスでは毛先の仕上げ方が最も重要であると言えます。
なかなか、「これこそパーフェクト!」と思えるものに出会えていないので、メーカーさんにがんばってほしいです~。
- 「ボリュームラッシュは、まつげエクステンションで目元を美しくするひとつの手段」なのでサロンによって、手段の使い方が全く違って当たり前。
- 安全性の高い装着法などの試行錯誤やオリジナルのデザインを構築する。
- 自店らしいデザインにするために「〇〇が最も重要」というようなこだわりを確立する。
・販促や経営を中心に学びたい方
・オーナーとしてサロンを立ち上げたい方その他のコースはこちら
ボリュームラッシュ迷い子に
なっている方へ
ボリュームラッシュは「お客様の理想とする仕上がり」にするための「手段である」ということに気付かなければいけないですよね。
ボリュームラッシュが目的になってしまっていると、「美しさ」や「持ち」の追求合戦になってしまい、「そのお客様に必要かどうか」や「ご希望の仕上がりに近づけるために一部使用する判断」などが忘れ去られてしまう可能性があります。
眉が薄かったり(描いても毛が短ければ立体感が出ません)、鼻根が低かったり、眉と目の距離があいていたり、そう、いわゆる平たい顔族の日本人に、そのまま欧米人に似合うデザインを持ってきても、違和感ありありの結果になってしまってもしかたありません。
「ちょっとだけ盛る」、「部分的に盛る」、くらいの方が自然で、お客様ご本人だけでなく、その周りの方からも評判もいいです。
もちろん、そのサロンの在り方によりますので、伏し目にしたときに真っ黒な状態を美しいと定義すると、それに賛同するお客様が集まってきます。
「それはちょっとウチらしくないわ」と思えば、何も既製品をそのまま使用する必要はないんですよね。
既存のお客様にとって有益になるように自店加工していくことが重要なのです。
ここで、「新規のお客様を獲得していこう」となると話は別ですが。。。。
既存のお客様はサロンにとって本当に大切ですよね。
ボリュームラッシュは、そのお客様がもっとよくなるための、たくさんある手段の中のひとつにしか過ぎません。
ボリュームラッシュ迷い子にならないように^^。
でも、何か流行ると、自店のブランディングを見直すことができるよいきっかけになりますよね。
そして、自店らしいアレンジも工夫していきますし、時間対効率などコスト面でも考えるようになります。
アントスもボリュームラッシュを取り入れる際に、「らしさの追求」や「既存のお客様満足」ついて本気で考える、よいきっかけになりましたよ。
例えば、流行の洋服を買うときに、肌の色や体型をはじめ、自分らしさを出せるかどうかを考えますよね。
「今年しか着られないな~」と思えば、ワンシーズンで着倒しても、もったいないと思わない価格のものを買いませんか。
「ボリュームラッシュは講習費だけでなく、時間と商材費がかかるから施術料金が高い」なんていうのは、お客様からするとナンセンス以外の何物でもないかもしれません。
新しいメニューに飛びつき、費用と時間をかけた割にはサロンに定着せず費用が回収できないのは、既存のお客様の意向が把握しきれていなかったり、そこに自店らしさがなかったり、お客様への似合わせのための手段であることが十分に伝わっていないからかもしれませんね。
カウンセリングでのボリュームラッシュの説明がそのまま「ボリュームラッシュの説明」になってたりして。。。
カウンセリングでは、そのお客様が希望されるデザインに、ボリュームラッシュがなぜ必要かの話が必要で、ボリュームラッシュの説明は要りませんよね。
ボリュームラッシュのメリットとデメリットはお客様によって違いますから、お客様に合わせたカウンセリングやコンサルティングする力も合わせて必要になります
。
- 既存のお客様にとって有益になるように自店加工していくことが重要。
- ボリュームラッシュはお客様がもっとよくなるための、たくさんある手段の中のひとつ。
- そのお客様が希望されるデザインに、ボリュームラッシュがなぜ必要かの話が必要。
- メリットとデメリットはお客様によって違う為、お客様に合わせたカウンセリングやコンサルティング力も必要。
・販促や経営を中心に学びたい方
・オーナーとしてサロンを立ち上げたい方その他のコースはこちら
ボリュームラッシュスタイル
ボリュームラッシュが多くのまつげエクステユーザーに認知されてきたな〜と思ったら、既に、「自まつげごと、ごっそり抜けて大変な目にあった」とか、「取れると穴あきが目立つからやらないことにしている」などという声をお聞きすると、約10年前にまつげエクステが根付き始めた頃と同じようなことが起きていると感じます。
ボリュームラッシュは、サロンによって、使用する商材や技法が全く違いますので、仕上がりも、取れ方も、持ちも、全く違います。
アントスでは、太さ0.05〜0.07ミリ、カールD、C、JC、B、J、長さ7〜13ミリのボリュームラッシュをご用意していますが、メーカーによって、質感や色出しの仕方が千差万別ですよね。
ボリュームラッシュを導入されているサロンは、毛を選ぶ際には、毛質だけでなく、色やシートの粘着具合なども考慮されていると思います。
ボリュームラッシュに関しては、シートの粘着具合やシート幅はかなり重要視されるべきものですので、アントスでも、ボリュームラッシュ用のツイーザーとの相性なども考慮して、最終的に選んでいます。
随時、スタッフの声を聞いたり、技術のフィードバックなどを行なっていますが、お客様のボリュームラッシュに対する認識がかなり高まってきていますので、「ボリュームラッシュができるサロン」というだけでは、選んでもらえなくなってきていると実感しています。
ボリュームラッシュを導入されていないサロン様には理解できないかもしれませんが、アントスではシングルエクステをつけるお客様はほぼいらっしゃいません
新規のお客様も、「ずっとボリュームラッシュが気になっていたけど、つけまつげみたいになるのが怖かったから、ナチュラルで上品に仕上がるサロンを探してきました」という方も増えましたし、カウンセリングでお話しし、画像で比較させていただくと、ほぼ100%のお客様がボリュームラッシュをお選びになります。
シングルより自然で、まつげの隙間が埋まって、負担が少なくて、持ちが格段にアップすることがご理解いただけると、ボリュームラッシュを選ばれるのは当然です。
私はシングル時代、2週間に1度のリペアを行わないといけなかったのですが、今は3〜4週に1度のメンテナンスで済んでいます。
今回のリペアなんて5週間気にならなかったんですよね。
さすがに、4週を越したあたりから、「あれ?、この前リペアしたのいつだっけ?」と気になり始めたのは、全くエクステがついていない箇所が出そうになったからです。
ボリュームラッシュも、シングル同様、アントスでは複数列に装着するようにしていますので、簡単には穴あきが出ないデザインなんです。
せっかく「ボリュームラッシュ」に関連して、お客様にお選びいただいたのですから、ボリュームラッシュのマイナスイメージを覆すような、「穴あきが出ない」、「ごっそり抜けない」、「自まつげが減らない」、「バサバサ真っ黒にならない」ようなものにしたいですよね。
そのためには、第1にボリュームラッシュの施術ポリシーを決めること、第2に自店らしさ満載の王道デザインを決めること、第3に技法と商材とツイーザー選びにこだわること、が重要です。
ボリュームラッシュを導入したけど、今一歩売上が伸び悩んでいるとしたら、どの部分で引っかかっているのでしょうか。
技術的には問題なくても、自由自在に濃さのコントロールができなければ、ボリュームラッシュをつけても面白くないですよね。
そう、私はボリュームラッシュで老眼が一気に進みましたから(汗)。
若いスタッフなども目が悪くなっているに違いありません。
もしかして、アイリストの寿命を縮めてしまっているかも。。。
でも、お客様もアントスのボリュームラッシュが大好きなように、私もアントススタイルのボリュームラッシュをつけるのが大好きなんですよね。
お客様の顔立ちに合わせた、まつげの濃さのコントロールができるようになると、10代〜60代の全年代にわたって、提案も自在にできるようになると思います。
納得がいく形になるまで軽く2年くらいかかりましたが、サロンのブランディングには大きく貢献してくれています。
- ボリュームラッシュは、サロンによって、使用する商材や技法が全く違う。
- 「ボリュームラッシュができるサロン」というだけでは、選んでもらえなくなってきている。
- 第1にボリュームラッシュの施術ポリシーを決めること、第2に自店らしさ満載の王道デザインを決めること、第3に技法と商材とツイーザー選びにこだわること、が重要。
・販促や経営を中心に学びたい方
・オーナーとしてサロンを立ち上げたい方その他のコースはこちら